その商品だけがもつ「らしさ」をしっかりと消費者に伝えて、思わず手に取りたくなる!そんなパッケージデザインを今回は考えていきたいと思います。
スーパーや百貨店に並ぶ沢山の商品の中から消費者に購入された商品は、なぜ手に取られ、買ってもらうことができたのでしょうか?
口コミで人気があることや長くリピートされているということも理由にあげられますが、ぱっと見て「欲しい」と思わせるパッケージデザインだったという可能性も大いにあります。特に類似商品が沢山ある競争率の高い部類では、パッケージデザインによって売れる、売れないが決まると言っても過言ではありません。
一体どんなデザインが消費者の目を引くのか、考えていきましょう。
消費者の心をつかむデザイン
今日買ったもの、どうしてその商品を買いましたか?
何も考えずに買ったかもしれませんが、よく見てみると自分の好きなテイストのものだったり、中身が美味しそう、使ってみたいと思うデザインだったのではないでしょうか。
そんな風に、消費者の可愛いと思うもの、箱がおしゃれだと思うものを手にいれたいと思う心理や、食べてみたい、触ってみたいと思う心理を、買い物中の短時間でつかんでこそパッケージデザインの力が発揮されたと言えます。
では消費者の心をつかむデザインとはどんなものでしょうか。
実際にパッケージデザインを変更(リデザイン)して売上が上がった事例や成功例を見ていきましょう。
KIRIN 生茶
数多くあるペットボトルのお茶の中でも、目上の人に飲んでもらう時や大切な場面の時には生茶を選んでいるという方も少なくないでしょう。
CMでも茶葉や製法にこだわっていることを知ることができますが、生茶もデザインパッケージを変更して売上が上がっています。
変更前のパッケージでは、明るめの緑を基調とし、製品の説明文も日本語で3行入っていました。どちらかと言うとお手軽なイメージが感じられました。
しかし売上の不振から、ブランドのイメージを一新するためにパッケージも変更されることとなりました。
変更後のデザインは、深い緑からのグラデーションになっており、中身と一体化して透明感、高級感が演出されています。またフォントは英語、色はゴールドで「RIch Green Tea」という文言が入ったことにより、外国人の方も手に取りやすい上にここでも高級感を感じられるようになりました。
それにより“手のこんだ”、“特別感”、“日本茶と言えば生茶”というイメージを消費者に与えることに成功したのです。
多くのパッケージデザインに関わった人たちは、
- ターゲットとする消費者の層や商品のコンセプトをしっかりと考える
- 商品やブランドのメッセージをシンプルかつ明確にデザインで表現する
- 商品のイメージをより良くするレイアウトやフォント、色使いを意識する
- 思わずSNSでシェアしたくなる、今までにない工夫を凝らしたデザイン
を念頭にパッケージデザインを考えています。
また消費者に対するヒアリングや、それまでにいなかった世代の意見を取り入れるなどして、成功に繋がるヒントを得ています。
パッケージデザインを考える時にはこれらを念頭に考えてみてはいかがでしょうか。

商品がもつ「らしさ」をしっかりと消費者に伝えて、思わず手に取りたくなる!そんなパッケージデザインを作るには、消費者の立場に立ったデザインが不可欠です。そんなデザイナーを探すには、過去記事「デザイナーへの頼み方【デザインを依頼するときの流れ】」参照。