お店や会社のロゴ制作を依頼する場合、依頼者は予算決めや依頼する方法などを調べることがたくさんあります。
ネットで検索すると沢山のデザイン事務所や制作会社があり、どこで頼んだらいいのか、相場がわかからずどのくらいの費用がかかるのか不安になるものです。
そこでこの記事では、
(1)ロゴ制作の費用相場について
(2)ロゴ制作をデザイン会社に依頼した方がいい理由
(3)ロゴ制作を依頼する時のコツと注意点
この3つのことを全3回に分けてご紹介いたします。
チバデザインはお店や会社、イベントのロゴは長く使用する「一生モノ」と考えます。
だからこそ、少し長い記事となりますがイメージ通りの理想のロゴを制作する為に、しっかりロゴについての知識を持ちましょう。
ここからは、ロゴ制作でわからないことをわかりやすく、詳しく解説していきます。
(1)ロゴ制作の費用相場について
ロゴ制作の費用相場は、デザイナーによって異なります。
ロゴ制作の依頼を検討している方がデザイナーを探していると、料金に差があることを感じられる方も多いと思いますが、なぜこのような料金の差が生まれるのでしょうか?
ロゴ制作に限らず、デザイン制作の費用(デザイン料金についての詳細はこちらの記事を参照)の算出方法は、
この5つの構成要素で算出されます。
この5つの構成要素は日本グラフィックデザイナー協会の「制作料金概念規定」で定められており、この要素を参考に多くのデザイナーはロゴ制作の費用を算出しています。
そのため、一概に「ロゴ制作は〇〇円からが相場費用ですよ」と言い切れません。
ここからは、この5つの構成要素がどのようなことなのかについて、わかりやすく解説していきます。
①作業量(a作業とb作業)
作業量は、本来は時間料金にすべきものですが、デザイナーのスキルや性格によってロゴを制作する時にかける作業時間にバラつきがあります。
そのため作業量には、付加価値料に繋がる「a作業」と、その他の作業「b作業」の2つに分けて考えます。
a作業 | 作業量×4つ目の構成要素「質的指数」=a作業料 |
b作業 | カンプ、フィニッシュなど付加価値に関係の少ない作業 |
a作業とb作業を簡単に説明すると上のようになり、b作業はロゴ制作の付加価値に関係が少ない作業にあたるので、ロゴ制作時毎に定額となります。
この「定額」とは、基準となる料金表で示した作業料をもとに、ロゴ制作を行うデザイナーと、ロゴ制作を依頼する依頼者が相談して決めます。
②付加価値
ここで言う付加価値を簡単に説明すると、制作したロゴがもたらす価値の分け前のことです。
例えば、大規模イベントで使用するロゴがもたらす付加価値は大きいですが、
小規模イベントで使用するロゴであればそこまで付加価値は大きいとは予想されません。
大企業のロゴなのか、中小企業のロゴなのかによっても、
ロゴ制作の付加価値は大きく変わってきます。
また、ロゴを制作したデザイナーの知名度によっても、
制作したロゴの付加価値に差がつくことも予想できます。
そのためこの付加価値では先ほどお話ししたa作業に、
4つ目の構成要素「質的指数」と、5つ目の構成要素「量的指数」をかけた金額が実際の付加価値として決まります。
③支出経費
支出経費とは、ロゴを制作するために実際に支出する経費のことです。
例えば、
- 外注費:有料写真やイラストなどの購入費、撮影に利用するスタジオの利用料など
- 材料費:カメラに使用するフィルム費や現像料、印画紙代、コンピューター出力費用
- 出張費
- 交通費
- 打ち合わせなどに伴う雑費
- 通信費 など
これらが経費として計上されます。
④質的指数
先ほどからお話ししているこの質的指数とは、簡単に説明するとデザイナーのスキルのことです。
2つ目の構成要素「付加価値」を決めるのは、
デザイナーのスキルや知名度となる質的指数と、次に解説する「量的指数」で決まります。
例えば、有名デザイナーなどではない一般的なデザイナーの質的指数を1とすると、
見習いデザイナーなどは0.5と決めることができます。
この指数はロゴ制作を行うデザイナーと、
ロゴ制作を依頼する依頼者が相談して決めることができます。
⑤量的指数
最後に量的指数とは、2つ目の構成要素「付加価値」で解説したように、 制作するロゴの達成目標や使用する媒体、使用する数量などのことです。
先ほどお話しした「質的指数」ではデザイナーのスキルや知名度で決められますが、
この量的指数では制作するロゴが使用する用途や目的によって大きく左右します。
この量的指数に関しても、ロゴ制作を行うデザイナーと、
ロゴ制作を依頼する依頼者が相談して決めます。
ここまで解説してきたロゴ制作の費用算出の目安をもとに、 実際のロゴ制作費用を計算するためには、以下のように計算していきます。
制作料金=a作業・質的指数+b作業+a作業・質的指数・量的指数+支出経費
これらの要素から、以下のように制作料金を算出します。デザイン制作料とは、デザイン制作物の最初の打ち合わせから完成までに制作者が提供した役務(労働)への対価(作業料)と、制作のために実際に支出する経費(支出経費)および、完成した制作物がもたらすだろう付加価値の分け前(付加価値料)の3つを合計したものをいいます。
出典:日本グラフィックデザイナー協会/制作料金概念規定
このロゴ制作の費用の算出方法は一つのモノサシとして定められていますが、 実際にはこの費用を構成する要因を参考にしながら、ロゴ制作を行うデザイナーと、 ロゴ制作を依頼する依頼者が相談して決めます。
そのため、一概に費用相場を言い切ることができないというわけです。
デザイナーによって費用に差があるロゴ制作ですが、 ロゴ制作を依頼するにはどうすればいいのでしょうか?
お店や会社のロゴ制作を依頼する方法は、
- クラウドソーシングを利用してロゴ制作を依頼する
- デザイン会社に依頼する
この2つです。
次回は、「ロゴ制作をデザイン会社に依頼した方がいい理由」についてご紹介いたします。
一生モノのロゴを作るには、まず信頼できるデザイナーを探すことから始まります。そんなデザイナーを探すには、過去記事「デザイナーへの頼み方(1)」参照。