3部に分けて、「僕らの仮説が未来をつくる」を読んで思ったことやデザインとビジネスの今後についてのことを書いてきましたが、(2)時代の変化と共に、人が欲しいモノに続き、今回がいよいよ最終章となります。
時代とともに私たちの求めるモノは進化していき、次々と新しいモノが誕生しています。
そしてまた更に新しいモノが求められていく繰り返しです。
時代とともに欲しいモノを手に入れるまでの手段も様々です。
現代特有の入手方法といえば、ネットを利用した方法かと思います。
今回は(3)人が求めるモノを手に入れるまでの手段です。
ぼくらの仮説が世界をつくる[本/雑誌] (PHP文庫) / 佐渡島庸平/著
(3)人が求めるモノを手に入れるまでの手段
現代はもちろんそうですが、デザインとネットの繋がりには深い繋がりがあります。
その前に、ネットとビジネスは切っても切れない繋がりがあります。
昔ではなかなか考えられないものでした。
こちらも時代とともに変化を遂げた末です。
いつでもどこでも、山やトンネル、地下、水中ではない限りネット環境は整って、現代では誰でもスマートフォンでネットを楽しんでいます。
ビジネス側としては、ネットは切っても切れず、ネットを駆使して集客したり販売したりすることが現代では当たり前なこととなりました。
そして現に口コミや評価など、ネットでの拡散情報はあっという間に広がります。
しかし、この本を読み、逆の発想に気付かされました。
「敢えてネットを使用しないでいかに質の高いビジネスに結びつけるか」です。
便利になりすぎたこの世の中だからこそ、そういう時代が来るかもしれないという考えです。
これも新しい発想ですよね。
進む時代の変化とは反対の遡るようなことです。
そして現にそのようなことを始めている人もいます。
先程にも話に出ました、シンプルな暮らしを好む人やミニマリストの方々です。
皆が皆ではないのですが、現に「当たり前」に持っている物を手放して昔ながらのやり方を楽しんでいたり、より良い方法を新たに見つけたりしています。
その方法は様々です。
その人その人の好みや生活スタイル、優先順位によって違います。
しかしビジネス側は、今までのようなやり方では結果は同じことです。
ただ単に来た道を戻るのではなく、どこか違う道を探さなくてはなりません。
しかし、そのためにはやはり「基本」もしっかりしておかなければなりません。
例えば、炊飯器を持たないとある方は、年に一度美味しいと思うお気に入りのお米を何十キロという単位で直接購入し、毎日必要な分だけを鍋で炊きます。
更に精米機が自宅にあることで、その場で精米機にかけるので、お米を浸水する時間が省けます。
炊飯器は要らないけど、精米機は自宅にあるというスタイルです。
おそらく、大半の方は精米機は持たないけど炊飯器は持っているのではないでしょうか?
しかし、昔ながらのやり方でお米を炊いていて、基本に基づきながらも時代に頼っているのです。
上手に美味しいご飯を楽しみながらもムダなところは省いているのです。
決して現代のモノに頼らない訳ではありません。
そこで、今では切っても切れないネットでのビジネスについてです。
今の時代、短期的な収益だけでなく、長期的な戦略で事業を考え行動することが大切なことです。
今までの私達は、長期的と言うと、効率化や節約を求めてきました。
しかし、今後は不要なモノや娯楽が求められてくるというのです。
どういうことかと言うと、こちらも本の中で例えられたものなのですが、ネットショッピングの大手企業です。
Amazonとは「究極の時間節約」が出来るネットショップであり、
楽天やアリババはお客様とお店のコミュニケーションを要した「買うことが娯楽」のサービスであるということです。
しかし、ネットでのコミュニケーションというのはかなり難しいことであり、とても不便です。
普段仲がいい友達同士のやり取りでさえもネットを挟むと一歩間違えると喧嘩にだって成りえるのです。
ですが、このコミュニケーションの部分さえ解決すればネット売買は一気に増えると考えられます。
時間短縮だけではなく、買うことが楽しいと思えるサービスも考えていかなければなりません。
そこでこの「ぼくらの仮説が未来をつくる」を読んで出来た今後の課題です。
デザインにしてもビジネスにしても、共通して考えられることは、「基本」は徹しておくことがまず大前提です。
しかし、あっと皆を驚かせたり、こんなの欲しかった!と思わせるためには、
過去の情報に囚われていては産まれません。
時代の変化と共に変わる「欲しいモノ」を今までとは違う視点で考え、それを楽しいやり方で求めれるということも視野に入れ考えていかなければなりません。
そのためには、本の中でも書かれていたのですが、感性を磨くことがとても大切なことです。
自分が情報を捉えて、素直にそれを表現出来るように常に感性を研ぎ澄ませておくことです。
人それぞれ思うことは違うとは思いますが、これからのデザインや商品について深く考えさせられました。
ただ単にデザイン性を高めるだけでなく、消費者の求めるデザインとは?
どういう人がどういう目的で手に取ってくれるのか?
そして意外にもその用途とは違う活用法を生み出せるのではないか?
例えば、ボトルとして出したものが実は様々な方面で活躍することもあります。
マカロニを中に入れてキッチンに置いて置かれていたり、料理中に使う器具を立ててあったり、もしかするとペン立てとして使われていたりするのかもしれません。
ボトルは「飲み物を入れて持ち歩くモノ」という概念に縛られ過ぎているのかもしれません。
私はデザインとリンクさせて考えていきましたが、どの業界においても通用する内容だと思います。
成功する秘訣と言うと少し大袈裟なことかもしれませんが、知っていて損はないでしょう。
これから起業をする方や既に事業に取り組んでおられる方、新社会人の方にもおすすめの本です。
そしてこのブログを読んでくださった方にも、少しデザインの世界について興味をもっていただけたら幸いです。
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